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皆さんこんにちは!
ES保信株式会社、更新担当の中西です。
さて、
設計
ということで、今回は、基礎工事における設計の考え方・手順・注意点・設計と施工の連携まで、実務に役立つ深い情報をご紹介♪
目次
こんにちは。私たちは、戸建住宅から集合住宅、商業施設、公共建築物まで、幅広い建物の基礎工事・構造工事を専門に行っている施工業者です。
建物はどれほど立派に見えても、「基礎が悪ければすべてが台無しになる」これは建築の現場で繰り返されてきた真理です。
その基礎の「良し悪し」を最初に決めるのが、まさに「基礎設計」。
基礎設計とは、建物が自重や地震、風などの外力に耐えられるように、その「土台」を地盤と構造に応じて最適な形に計画することを言います。
基礎は、単に建物を支えるだけではなく、
地盤の性質(支持力、沈下しやすさ)に応じた選定
建物の規模・構造形式に合わせた強度と安定性の確保
経済性・施工性・環境条件への適合
など、複数の要素を総合的に調整しながら設計されます。
📌「基礎をどう設計するか?」は、構造安全性・工期・コスト・将来のメンテナンス性にまで影響する最重要ポイントです。
スウェーデン式サウンディング試験(SWS試験)
ボーリング調査(大型建物の場合)
表層地盤の土質・支持層の深さ・地下水位・液状化の可能性などを確認
📊 地盤が軟弱なら、布基礎→ベタ基礎→杭基礎へと仕様が変わる。
設計の起点は、地面の「力」の理解から始まります。
基礎形式 | 主な用途 | 特徴 |
---|---|---|
布基礎 | 木造住宅など軽量構造 | コスト安・施工性良だが沈下に弱い |
ベタ基礎 | 中低層住宅や小規模建築 | 底面全面で荷重を分散・不同沈下に強い |
杭基礎 | 高層ビル・軟弱地盤 | 地中深くの支持層まで杭を打設して支持 |
📌 用途・地盤条件・コストのバランスを見て、最適な基礎形式を選定します。
建物の「鉛直荷重(自重+積載荷重)」と「水平荷重(地震力・風圧力)」を考慮
地盤の許容支持力度を超えないように基礎幅・厚さ・配筋量を計算
複数棟を連結する場合は基礎梁の剛性やスラブ厚の均一性も考慮
🧮 建築基準法施行令(第38条~)に基づいた構造計算書の作成が必要となる場合もあります。
柱や壁の下に対応するフーチング位置・寸法の設計
配筋構造(主筋・補強筋・スラブ筋など)の配置図
アンカーボルトの位置、型枠高さ、スリーブ位置の表示
📐 鉄筋のかぶり厚・結束位置・補強筋の取り回しなど、施工精度に直結する情報を明確に表現することが求められます。
排水管・電線管・給水管の通るスリーブ位置や貫通処理の確認
地盤改良工事との工程調整
基礎と外構(擁壁、土間コン、舗装など)の連携設計
💡 設計段階で納まりが整理されていないと、現場で打ち直しや配管干渉が発生する可能性があります。
建物の片側だけが沈んで、ひび割れや傾きが発生
✅ 解決策:地盤調査の精度向上+地盤改良やベタ基礎・杭基礎の導入
基礎梁の主筋が所定の位置に配置されていない
鉄筋の重ね継手が不十分
✅ 解決策:詳細な配筋図の作成+現場での事前打ち合わせ(配筋検査)
コンクリート打設後に「ここに配管が通らない!」と発覚
✅ 解決策:設備設計との事前連携+スリーブ図・配管ルート図の統合
地盤調査データをもとに、AIが最適な基礎形式を自動提案
地域ごとの土質データベースによる設計効率化
📊 感覚や経験値から脱却し、データに基づいた設計が可能に
設備・構造・建築が1つの3Dモデルで連携
スリーブ・型枠・配筋の干渉を事前に“見える化”
🧱 現場での変更対応を減らし、ムダなコストをカット
コンクリート使用量削減のためのスラブ厚最適化
鉄筋の軽量化設計と高強度材の活用
🌍 環境配慮が“設計の評価軸”になる時代が到来しています。
建築の世界には、「基礎がすべて」という言葉があります。
それは、施工の品質や見た目だけでなく、設計という“考える力”の段階から勝負が始まっているという意味でもあります。
地盤を読む
力を逃がす
他とつなぐ
現場で作りやすくする
この4つを設計に落とし込むことで、安全・高精度・合理的な基礎工事が実現できます。
弊社では一緒に働く仲間を募集しています♪